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2月企画「聞こえない管理監督職の組織マネジメント」実施報告

 

 

かのっちょですー。

 去る2月11日(土)の建国記念日に行われた、この2023年最初の企画では、係長職以上の管理監督職にある講師3人に、それぞれの置かれた立場や背景環境への思いの丈を語っていただきました

 

船はどこへいく!?〜試行錯誤のチームマネジメント〜

東京都八王子市 監査事務局 主査 綾久美子さん

昔は、聞こえないがゆえに昇格がなかなか叶わない現実に、悔し涙を幾度となく流した人がたくさんいたことでしょう。
でも綾さんの場合は逆に「聴覚障害者としての強みは売りにしよう」という気持ちで、聞こえる職員では考えつかないような企画を考えて実現し、聴覚障害のある住民へのサービスや、聴覚障害職員のいる職場の業務効率を向上させることで市の業務への貢献をし、そしてあきらめずに昇格試験に繰り返し挑戦して、昇格を果たすことができたそうです。
聞こえないという事実を突きつけられていることは昔も今も変わらないにしても、それで諦めずに、このようなやり方で挑んでいる姿勢はすごいと思いました!

 

組織マネジメント〜部下を持つ上司になったら〜

茨城県 阿見町 教育委員会図書館 館長補佐兼管理係長 上田和英さん

部下を持つ管理監督職として、目標への課題共有や日頃の意見交換と円滑なコミュニケーション、全員の合意形成が大事であることがよく解りました。
そしてやはり、聴覚障害職員のいる職場の業務効率を向上させるための提案をして実現させていることもすごいです。
昇任にあたり試験のある自治体とない自治体とがありますが、所属している部署や担当している業務内容が違えど、部下を指示し、まとめる立場にある管理監督職としての資質を求められていることに変わりはなく、このようなことが人事評価でも必ず反映されるのだなあと感じました。

 

技術職のチームマネジメント

千葉県 千葉市 都市局公園緑地部緑政課 主査 田中大三さん

技術職らしく、チャットやUDトークなどのIT機器を有効活用しながら、どのようなマネジメントをしているのか、それに当たって気をつけていることはどのようなことか、具体的な話が見れてとても参考になりました。
チームリーダーに必要なスキルとしては、業務を熟知していること、段取りと先取りを常に考えること、周囲と明るく協調していくこと、などがあるそうです。
部下なし主査時代と、部下のいる主査時代の業務の違いもよく判り、なるほどなあと思いました。



講師3人の語る内容には、さまざまな工夫が随所に散りばめられており、参加された方々も参考になる事例が多くあると感じたのではないかと思いました。

聞こえない立場で働くという環境の中で、聞こえる部下に指示し取りまとめて、課せられた業務を一つ一つ遂行していくために必要なものを学ぶ機会は、これまでほとんどなかったので、大きな価値のある企画だったと改めて思いました。

改めて、参加いただいた方へ御礼を申し上げます。寒さがまだまだ続く中をいらしていただき、本当にありがとうございました。